鈴鹿八時間耐久

鈴鹿サーキットでの8時間耐久レースに草アメフト友達と出てきた。
昨年は3人交代のチーム種目で出場したこの大会だけど今年は
それぞれが8時間を一人で走るソロ種目にした。
理由は「アメフトの格好をして走りたい、それだったら一人よりも
複数で一緒に走った方が迫力がある。」という理由だ。
しかし私はまだツーリングなどで長時間、自転車に乗るのに慣れて
いるが、他の3人は普段ほとんど自転車にはのらず、この大会のために
自転車を買った(組んだ)というレベルなのに、8時間を一人でおまけに
重たいアメフトの防具(ヘルメットとショルダーパッドで4.5kgあった。)を
付けてなんて、ちょっとかわいそうな種目選択だったなって思う。
(5周もしないうちに、ピット前の芝生で気持ちよさそうに寝てたけど。)
なぜ防具を付けて走ったかというと、「目立ちたかったから」
なのだけど、いざ防具を付けて4人で縦一列になって
すべての出場者の最後尾からスタートしてメインストレート前を通過
する時に受けた声援の量に正直驚いた。
別に私達を応援しようとしているのではなく、変わった集団がやって
来て、お祭りムードの中で声をかけてくれているだけだってことは
わかるんだけど、でも自分達が注目を集めている、という感覚は
気持ちいいものだ。
5時間くらい経過して、防具を外して(首と肩がものすごく痛くなった)
普通の自転車ジャージで走った時には、当たり前だけど普通の参加者
だから、たくさんの人がいるホームストレート前を通過しても誰も声を
かけてはくれない、それまでとの落差が大きいのでやっぱり寂しい。
「オレはアメフトコスプレの中の人なんだよ、だから声援ちょうだい!」
と言いたくなったりした。そして2時間毎に行っていた、アメフト列車
(私達の間では、フォーメーションDと呼んでた、デブのD)では
再び大きな声援を受けた、やっぱり気持ちいい。
最終周回では、全員が横一列になって、お互いの健闘をたたえ合う風に
肩をたたき合った、そして「セット、ハット」の声と共にゴールスプリント
ごっこまでした、ここまで来たら、「ベストパフォーマンス賞」をもらって
表彰台の上に立つくらい目立ってみたい。
レース終了ということもあり、さらに大きな声援を受けてゴールラインを
通過した。演技のつもりだったのに、それでもなんだか感激してしまう。
声援、人のエネルギーっていうのは力を持つものなんだ。
パフォーマンス賞に選ばれたたセクシーチアリーダー軍団の一人が
知り合いで、翌日、少し話をしたところ、昼過ぎには受賞の内示が
あり、レースが終わる前にも、着換えないでね、との指示を受けていた
とのことだった。
表彰式に間に合わせなくっちゃ、と急いで荷物を片づけ、防具はいつでも
取り出せるようにして、コメントだっていろいろと考えていた。
「あのショートカットのチアの女性に一目惚れして、彼女にいいところを
見せようと頑張って走りきりました。」
ヒューヒュー、って飛ぶ嬌声、鳴らされる指笛、日が落ちた鈴鹿サーキット
表彰台でスポットライトを浴びて見つめ合う私と彼女(既婚者だけど)...
そんなものはすべて幻想だった。可能性が全く無くなっているもののために
頑張っていた私達は防具甲冑に身を包んだ自転車上のドンキホーテだった。
すべての発表を聞き終えると、悲しく鈴鹿サーキットを去った。
(パペットマペット君が名前を呼ばれた時、「アメフト」と聞き間違えて
壇上に向かいそうになった、危なかった(^^;)
しかし帰りの車中では、さっそく来年の話で盛り上がっていた。
「11人いてこそアメフト、さらに人数を増やそう、横一列になって
すべての選手をブロック。」
「チームの中にはいろんなスポーツ経験者がいるんだから
剣道、柔道、水泳、スキーなんかの格好でチームを組む
っていうのはどうだ。」
「しかし、ボクあんなに人から声援を受けたのってうまれて初めてでしたよ。」
そんなことを話しているうちに、運転している私をのぞいてみんな寝て
しまっていた。応援が無いと頑張れないよ、寝ちゃうよー、なんて独り言
を言いながら、なんとかアパートまでたどり着いた。
今週の日曜日は草アメフトのブロック決勝戦がある。負けたら今シーズン
の公式戦は終わり、勝てば大阪決勝、プレイオフと続いていく。
厳しい試合になることが予想されるけど、最後まで諦めずに挑んでいきたい。
例え可能性がゼロになったしても、それを1にして次に10にしていきたい。
しかしチアさん達、草アメフトの試合にも来てくれないものだろうか・・・

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