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April 20, 2005

蓮無徒華

高校を卒業するまでは部活ばかりで特に趣味などは
無かったのだけど、東京に出て浪人生活をしている時に
古いジーンズが好きになった。

草薙君などが出てくる前だったので、XXのデッドストックでもそこそこ安く
買えた。雑誌などで特集が組まれ高騰してしまって手が出せなくなる
までの間にけっこうなお金をつかった。特にアルバイトもしていなかったので
親の右すねくらいはジーンズでかじりつくしてしまったことになる。
23歳くらいからは時計が好きになり、ユニークダイヤル、トリコンパックス、
バブルバックなどの時計を集めた、ジーンズ以上のお金を使ったと思う。

それから10年くらいずっと金回りのよくない生活が続いているので
お金のかかる趣味は持っていない、車は国産の小さいのアパートは
中古だ、アメフトは笑ってしまうくらいお金がかからない。
しかし1年半前から自転車が好きになって、お金を使ってる。
とはいっても稼ぎがしれているから金額的には大したものではないけど
乗り換えばかりしている。ピストも新しいのが完成したばかりなのだけど
LOOKのクロモリフレームを購入しようか悩んでいるところだし、ロードバイクも
1月にTREKからFaustCOPPIに乗り換えたばかりなのに、また新しいフレーム
を手に入れてしまった。

買ったのは、またCOPPIで、フルアルミなのにエアロ加工がされている
モデル(KF1)だ。99年のツールドフランスでボルティが使用していた
自転車なので新品だとはいえけっこう前のものになる、きっと重いし固い。
そもそも同じメーカーの良く似たフレームに乗っているのだから
新たに買う必要は特に無い。だけどとにかくこのフレームの見た目が好き、
しっかりしてそうな深い塗装もいい。カーボンモノコックでおなじみの
有機的な曲線をアルミでわざわざやってるのがたまらない。
そして今は生産されてなくて、またこれからも作られることは無いだろうと
思うと買わずにはいられなかった。

時計ならば機械式はこれからも作られ続けるだろう、デニムが好きと
いうならばビンテージよりも復刻版の方がよっぽどよくできている。
でもこんな自転車が新車で作られることは多分無い。クロモリ、ラグ付きの
ようにビンテージ商品となってしまえばその可能性もあるけど、だとしても
もう少し先のことだろうし、そうなるとは限らない。
それに復刻版的に生産されたとしても、過去のモノ扱いだと、また
違って見えてしまう。ジーンズは今でも普通にはかれているからこそなのだ。
古着の着物を買う人は少ない。
決して最先端のものではないけど過去の遺物というほどのものでもない。
エアロ効果を狙っての曲線ということなんだろうけど、古いアメ車のフィン
のようなもので、重さで相殺(あるいはマイナス)されてしまうだろう。
自転車が職人のカン、工芸的なモノから工場実験、工業のモノに完全に
移行する時期に生まれた徒花みたいなものなのだろうと思う。

他の人にとってはどうだかわからないけど、私にとってはこのフレーム
はすごく格好いい、昔も今も格好いいものが好きだ。
ビンテージジーンズと違って、売り出された頃よりもずっと安い値段、
おまけに好きな黄色も入っている、もうこれで何も言うことは無い。
しばらくは幸せでいられることだろう。

050420kf1


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