ガイジンさん
土曜日にシルベストの朝練に参加したら、なにやらガイジンさんが
たくさんいた。いつも見かける人もいれば初めての人もいる。
「Nice to meet you. I'm from Canada.」なんて言ってる。
朝練の三つ目の登りのところでは、気がつくとガイジンさんパックの
中に私がいた。
「身はたとひ 箕面の山に 朽ちぬとも~」みたいな感じで
「やまとだましい」でも見せてやろうと思ったけど、巻き込んで落車して
「カミカゼ」になってしまってもなんなので、ラストでチョイ差しするだけに
しておいた。
私の好きな草アメフトにはガイジンさんが多い、実業団では外国人の
プレイがずっと認められていなかったので(今は条件付きでOK)
どこのチームにも一人くらいはガイジンさんがいたりする。
私の所属するバイソンズにも最近は首の怪我できていないけど
10年くらいボーという米国人がいた、職業は大工で日本語もペラペラなので
普段の会話やコミュニケーションでは困ることはそうないのだけど、それでも
フットボールや勝負に関する考え方の違いってものが出てきてぶつかることも
あった。
東京のチームにはフランス人だけどアメリカの大学でプレイしていた
パトリックという人がいた。コンピュータのソフトの仕事で日本に来ていて
渋谷区の超広いガイジンマンションに住んでいた。QBの彼にセンターで
ある私は股間越しにボールを手渡していた。次のプレイを伝えるハドルの
中でも彼から皆へ英語でプレイが伝えられた。なんだか変な気分だった。
当然対戦相手チームにも外国人は多くて、何度か試合をしたチームには
小型のボブサップ(それでも120kgくらい)みたいな黒人さんがいて、それが
いつも私の対面だった。私より大きな黒人さんとぶつかり合うっていうのは
これも変わった気分だった。いつもオーバーアクションで汚い言葉を英語で
わめき散らしていたが、でもそういう行為をしながら、自分自身を盛り上げて
いっているんだろうなと思った。
けっこうプレイを出されて、なんとかタックルできただけであっても、倒れている
相手選手に「次のプレイではオレがお前をぶっつぶしてやる。」なんてわざわざ
言いにくるのは日本人の感覚からすれば「?」だけど、それが彼らのやり方
なのだろうと思う。(日本人同士だと、競り合ってパスを落としたレシーバーに
守備の選手が 「いやーこんなへたくそが相手だと助かるわー、レギュラーの
人は怪我?」 なんて言ったりして怒らせようとしたりはする、日本っぽいかも。)
そのパトリックも結局1シーズンでやめてしまったりして、異文化圏の人と一緒に
何かをするっていうのは難しい部分も多いのだけど、それでも周りに外国人がいる
っていうのはとてもいいことだと思う。そのスポーツや勝負、その他に関すること
など、自分達が日本的な感覚で「当たり前」って考えていることをもう一度考え
なおしてみたりできるいい機会になる。例えば「敬語」を知らないガイジンさんが
集団にいるだけで、けっこうチームの中の風通しがよくなったりする。
先輩-後輩、年長-年少ってことでしか関係性が成立せず、わずかしかいない
同い年の人としか友達にはなりにくいっていうのはとてもつまらない。
勝尾寺のあたりで休んでいると、ガイジンさんもやってきて
「もう終わりですか?ここのお寺の中の売店はジュースが高い
シンジラレナイ。」と言って笑いながらジュースを飲んでいた。
彼らが全員古いクロモリだったりして、「どうして日本人はみんなカーボンが好き
なのですか、炭の文化との関係はありますか?」なんて聞かれたりしたら困って
しまっていただろうけど、トレック等のカーボンバイクが多かったのでホッとした。
日本にいるのはアメリカの人が多いというのがあるのだろうけど、外国人は
アメリカンバイクの比率はすごく高いとは思う。「どうしてあなた達はアンカーや
パナソニックのバイクに乗らないのですか?」
これまでアメリカ人と話をするのに、アメフトっていうスポーツをしたことがある
っていうことはかなり役に立った。(ぶつかるポジションだって言ったら、こんな
スモールなヤツが?と思われそうなので、RBだよ、なんて嘘をついたりした(^_^;)
これからは「オレはランスアームストロングを見たんだよ、去年のツールで。」
っていうのはコミュニケーションのきっかけにしよう、ドイツ人には「ウルリッヒを」
フランス人には「リシャールビランク」と言ってみよう。
「あともう少し走ります、ソレデハ。」
と言って勝尾寺からまた走り出したガイジンさんを見送りながら、寺と神社の
違いを、日本語でもちゃんと説明できるかな、と少し心配になったりした。